2009年4月30日
シリーズ「この人」内木篤志さん・加子母森林組合組合長
(ないき・あつし)1951年2月、岐阜県恵那郡加子母村(現中津川市加子母)生まれ。58歳。80年に加子母村森林組合勤務、08年から同組合長に就任。
東濃桧ブランドと林材業再生に挑戦
加子母森林組合(岐阜県中津川市)の組合長で、東濃桧振興会と東濃桧原産地協議会の会長を務める内木篤志さんは、東濃桧ブランドの再生復活と需要拡大によって東濃地域を元気にしようと多くの人、企業や団体、行政と懸命に取り組んでいる。加子母森林組合は、かつて加子母の山を覆っていた豊かな木曽桧に近い森林を蘇らせる方法として、世代をつないで150生東濃桧の山づくりに取り組んでいる。この美しい循環型の森林施業を考案したのが内木さんである。またこの加子母の豊かで美しい山づくりを「美林萬生之不滅」(びりんばんせいこれをたやさず)と内木さんは表現した。壮大な夢とロマンを感じさせる言葉である。
東濃桧原産地協議会による産地ブランド化と150年伐期で持続可能な森林経営
東濃桧原産地協議会は、加子母森林組合前組合長の熊沢和之(くまざわ・かずゆき)さんの時、平成19年に立ち上げた。
東濃桧ブランドが並材志向によって薄れたことから、東濃桧産地を限定し、その地域から産出する桧を東濃桧とすることにした。その地域は、木曽御嶽山から木曽川と飛騨川にはさまれた流域の桧を東濃桧とする協議会をその流域森林組合11組合で組織化。
初代会長に熊澤さんが就任したが、熊澤さんが組合長を退任し内木さんが昨年2月に加子母森林組合長に選出されたことから、東濃桧原産地協議会の会長になった。
「美林萬生之不滅」の150年生東濃桧である人工林仕立ての木曽桧の山づくりについても、熊澤さんと内木さんの共同事業と言える。
150年生東濃桧の山づくりの具体的施業方法は、内木さんが作成。
この施業方法は1ヘクタール1455本の植林を行い、最終的に100年生以上の木を5本残すために、林齢30年間隔の森づくりの間伐を行い、30年ごとに粗利益1,050万円を得るという林業経営も成り立ち、しかも自然豊かな多様な動植物が生息する森林を目指している。
森林認証による製品、住宅ブランド力向上も
また内木さんは、加子母の山全体を「森林認証」取得する準備を進めている。持続可能で豊かで美しい山づくりをしていることを第3者機関が証明してくれることも大事であり、同時にそうした森林認証材を東濃桧ブランドとともに製品や住宅の認証材と生かして需要拡大を図ることも計画している。森林認証の申請は今年7月ごろ行う予定だ。
加子母森林組合では山林家のそうした優良材生産を奨励するために、春の記念市で「枝土材コンクール」(今年は4月13日市)を行い優良材の表彰している。
内木さんは他にも東濃桧振興会という東濃地域5市、6森林組合に12森林・林業・木材産業団体の長としても地域産業振興に取り組んでいる。
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