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2009年3月5日

解説【住宅市況】景気対策でこの数カ月が「大底」の可能性も

例年2月、8月は需要の谷間に当たる時期だが、今年は日本経済を支えてきた車や電機など輸出産業が軒並み30~40%以上の減産や休業に入っているために失業や生活不安、それに先行き不安が極度に高まって「住宅の買い控えと先延ばし」が表れているからだ。「2月は生産を半減しても在庫がたまる状態」(北洋材工場)など外材、5プライや合板工場の中には減産幅を50%近くと極限まで落としている。さらに問屋も海外からの買い付けをほとんどストップ。高値在庫を早く処理し、値下がりした材の仕入れに注力するねらいだ。

その相場下げを主導しているのがホワイトウッドなどの北欧材製品。為替、フレート暴落に現地安のトリプル安で昨年高値から30~40%を超えるコスト安になり価格競争力を一番高めている。さらに北欧は工場の人員整理ができない制度やバイオマス発電など林業と地域の関係が大きく、生産量が減らない仕組みになっている。そこで安くなっても売って出ざるを得ず、「どこまで安くなるか分からない」との見方だ。

逆に資金難や工場閉鎖などから原木や製品生産が激減しているのが北洋材と米材。「北米産地は耐力的に限界に来ている」(輸入問屋)。北欧材が再び他の外材や国産材製品に比べシェアを拡大しそうだ。そこで需要減もさることながら、価格体系とシェア争いが大きく変わろうとしているために「常識的な値下げでは買ってくれない」異常事態。

住宅見学会に過去最高の来場者

この底抜け状態から脱するきっかけは景気や住宅の回復の道筋が見えてくること。その点、非常時の政策出動として「株式市場から株を買い上げる基金創設構想」(与謝野担当相発言)はじめ21年度予算後の20兆円を超える緊急経済対策などによって、景気や住宅急落に歯止めや回復のめどが出れば、急速に住宅や木材市況が浮上する可能性が出てくる。

注文住宅業者の見学会が「過去最高の参加者」で賑わっている。大手住宅の1月前後の住宅展示場来場者も昨年より多いという。消費者は、住宅の値下がりやローン減税それに消費税上げによってこの2年が住宅取得の機会と見ているようで、見学会などの来場者数増加につながっている。住宅の省エネや耐震改修需要も倍々ゲームで増加が期待できる。これから数ヵ月に景気や住宅が底を打ち、急回復に向かうかどうかの正念場になりそうだ。