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2008年11月20日

【ロシア丸太輸出税引き上げ問題】露プーチン延期示唆、輸入国の現状はどう変わるか

ロシアのプーチン首相が12日、丸太輸出税引き上げ措置の実施を9~12カ月間延期すると発言したことについて、各国メディアが反応し注目が高まっている。ロシア丸太の最大輸入国である中国の新聞や地元ロシア紙の最新報道では、メドベージェフ大統領が出席したEU・ロシアサミット(14日、仏ニース)で措置延期についてロシア側とEU側で合意に至ったとの追加報道もあるなど、かなり確度の高い情報となりつつある。

ことの発端は12日、プーチン首相がフィンランドのバンハネン首相との会談後の記者会見で、「延期の可能性がある」と発言したことによる。これを受けてカナダ・バンクーバーサン紙が翌日、ロシア・モスクワタイムス紙が翌々日にそれぞれ報じた。

輸出税引き上げによる影響は、各国の事情により異なる。代替材として最有力視され、中国へ輸出強化を図っていたカナダは、バンクーバーサン紙で「中国向け新市場を確立する前にサプライズで脅かされることになった」と落胆と失望の報道をした。また、地元モスクワタイムス紙は、14日のサミットでEU・ロシア双方で事実確認をしたと伝えており、情報の信頼度はプーチン発言から1週間経過した現在、全世界に伝播している。

政治指導力の高さで評判のプーチン首相の発言とあって、大筋の9~12カ月延期は間違いなさそうだ。また、日本を含めた丸太輸入国の反発や世界的な金融危機、原油価格下落によるロシア経済の低迷なども今回の背景にあるのではと、専門家筋は指摘する。ただ、EU諸国の反応は「延期ではなく完全撤回」を求める強固な姿勢で、延期では何ら変わらない現状を各国共通の課題として残した。

【ロシア丸太輸出税引き上げ問題】昨年2月、ロシア連邦政府はロシア国内の木材産業への海外からの投資拡大を目的に、丸太輸出税を段階的に引き上げる措置を発表。当時6・5%だったロシア産針葉樹丸太の輸出税をスケジュール通りに同7月→20%、今年4月→25%に引き上げ。来年1月1日から80%へ引き上げる予定としていた。これに対し、国内総輸入量の約45%に当たる年間500万立方メートル前後をロシア丸太に依存する日本は、政府外交ルートを通じて、引き上げ措置見直しを再三にわたり要請していた。