2008年11月15日
シリーズ【この一葉】さわやかな秋のひととき
江戸最古の大名庭園「旧芝離宮恩賜庭園」(東京都港区)。四代将軍・徳川家綱の老中・大久保忠朝が1678年、海辺の邸地につくった大名庭園だ。藩地の小田原から庭師を呼び寄せて作庭した広い回遊式の庭は、園内を歩いて鑑賞するように意図されたもの。御殿(現管理所前)から望む開けた眺めは、池沿いに進むにつれて刻々と変化し、最奥部を歩くときには山中の静けさが漂う。写真の奥に見えるのは西湖堤。中国杭州(現在の浙江省)にある石造りの堤を模したもの。
「昔は潮の満ち引きを楽しんだ。関東大震災で焼失、東京大空襲で再び荒廃の憂き目にあったが、富士山の黒朴石(火山岩)などを用いて造営した。よくぞここまで残った、奇跡的なこと」(兵頭由美・副サービスセンター長)。澄み切った秋空のもと、昼時にはお弁当と年間パスポート(一般600円、同園専用)を持った浜松町界隈のOLたちが訪れ、さわやかな秋のひとときを過ごしていた。
問い合わせ先=(財)東京都公園協会・旧芝離宮恩賜庭園(電話03―3434―4029)JR山手線浜松町駅徒歩1分、都営大江戸線大門駅徒歩2分、都営浅草線大門駅徒歩5分、開園時間=午前9時~午後5時、入園料=一般150円