木材・建材業界を応援する住まいの総合マガジン 林材新聞

お問い合わせ先

株式会社 林材新聞社

TEL:03-3641-8953(代)
FAX:03-3641-5794

2008年11月15日

シリーズ「この人」大友詔雄さん・北海道木質パレット推進協議会会長

大友詔雄さん・北海道木質パレット推進協議会会長
(おおとも・のりお)1945年北海道生まれ。北海道大学工学部卒業、工学博士。北海道木質ペレット推進協議会会長。(株)北海道自然エネルギーセンターのセンター長もつとめる。また、昨年設立した(株)木の繊維の社長として新開発の断熱材の普及にも取り組んでいる。

「地産地消型」社会を構築しペレットの安定需給図る

北海道木質パレット推進協議会は昨年7月、札幌市で設立れた。ペレットの生産者、同燃焼機器メーカー及び販売業者など20数社で構成している。設立総会で大友さんは、協議会の会長に選任された。

「過去2回、原油価格の急騰によりペレットの生産が急増した時期がありますが、その後はほぼゼロ近くまで落ち込みました。現在また、原油価格の高騰によりペレット生産が急速に進展していますが、今度こそ、原油価格の変動に左右されない安定生産の確立を果たさなければなりません」と語る。

道内では現在、滝上町、足寄町など10箇所でペレットの生産が行なわれており、全国の3分の2が北海道に集中している。全道の生産実績は、平成19年で1813トン、20年は約4500トンの生産が見込まれているが、生産能力は約4万8000トンもあり、如何に需要を広げるかが課題でもある。

「たしかに近年、石油が高騰しましたからペレット生産が急増しています。しかし、石油(灯油)が安くなればどうするか。これは過去2回も経験しています。たとえば足寄町では、以前からペレットの生産に取り組んできました。地域に森林という資源があるからです。地域にある資源を有効活用し、地域で消費する゛地材地消゛の取り組みがされてきたわけです」と、足寄町の取り組みを評価する。

ペレット推進の課題は「まず燃焼機器の普及です。一般家庭への普及が進んでいますが、壁に穴を開けるFF式が多いため住宅建物に煙突がなく、したがってメガネ石がない建物が多い。そのため改修費用がかかってしまうのがネックになっています。第二に今後生産量が増えていったとき、原料を安定的に確保していけるかという問題が出てきます」という。

大友さんは「最大のネックは、安ければいいという価値観です」と指摘する。「この問題を解決する方法は、地産地消型社会の構築しかありません。欧州では耐久消費財について比較的高価なものを大事に使いますが、日本では安いものを使い捨てする文化です。木質ペレットを中心に、地域全体としての産業構造を新しく創り替える作業をしていかなければ、これからの流れに対応できません」と木質ペレットへの思いを語った。