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2008年9月15日

シリーズ「この人」小栗史司さん・恵北プレカット協同組合理事長

小栗史司さん・恵北プレカット協同組合理事長
(おぐり・のぶじ)恵北プレカット協同組合理事長。東濃産地のスギ、ヒノキを住宅向けに最終加工して販売。国土交通省の「超長期住宅先導的モデル事業」、いわゆる200年住宅構想も視野に活動。

「地球民家」200年住宅構想でモデル事業採択目指す

東濃産地の木材を最終加工して販売するために昭和60年10月に他に先駆けプレカット工場を完成させた恵北プレカット協同組合(岐阜県中津川市)は、小栗史司理事長の新たな戦略として木造住宅の良さをあらゆる点で集約したモデルハウスの「地球民家」を平成18年5月に完成。プレカットとモデルハウス「地球民家」を生かして工務店支援を行い東濃桧、杉など販売している。現在、その「地球民家」をもとに200年住宅認可取得にも取り組んでいる。

モデルハウス「地球民家」で宿泊体験

取引先工務店と「協同組合あすみ住宅研究会」(伊澤和男理事長)を作り、モデルハウス地球民家の運営も行っている。希望者に「我が家の大黒柱と出会う旅」のイベントも行った。取引先工務店が呼びかけて、恵北プレカットのある契約山林に案内して樹齢100年生の東濃桧を選べる仕組み。製材工場やプレカット工場も見学する。施主や住宅希望者が、使われる木材がどこに生育していたかどのように加工するか自分の目で確かめることができる。「地球民家」に宿泊体験もできる。こうした体験を通じて使われる木材や完成した住宅が「体感」できる仕組みをつくっている。

桧太角と桧差し鴨居、土壁の伝統建築で長寿命住宅

その「地球民家」は、小栗さんが理想とする木造住宅として考案したアイデアが詰まっている。床の高さを1㍍の高床式にして、基本スペースは4㍍ごとに5寸の桧通し柱と桧差し鴨居の組み合わせた簡潔で合理的な構造を採用している。そして中央部を2本の桧大黒柱24センチ角で支えた伝統的な在来軸組み住宅として設計している。

この桧太角と差し鴨居によって地震に対する耐震性を保ち、自由なスペース、間取りができる「可変間仕切り」を採用。家族構成が変わっても大丈夫であり、何世代かにわたって住める。その差し鴨居は5寸×8寸が基本。1階と2階床は厚い杉材のJパネルで高い水平剛性を持ち、その上に桧フローリング。

頼もしい桧太角の木組みが見える表し工法と、外壁は日本の高温多湿に適した「土壁」、内装も自然素材。金物の使用は最小限にとどめている。プレカットの関連設備として、乾燥機やグレーディングマシン、含水率測定器も持っており、構造材の品質表示もできる。

「30年くらいしか持たない住宅は、住宅ローンが終わるころにまた建て替えすることになり、一生住宅ローンを払い続ける人生になり豊かな生活にならない。しかし200年持つ住宅はランニングコストこそ必要だが、他のコストが不要で、それだけ豊かな生活ができる」と小栗さん。

「地球民家」はそうした環境とひとにやさしい住宅を追及したモデル住宅として設計されている。