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2008年4月15日

シリーズ「この人」菊地 成一さん・秋田県木連理事長

菊地 成一さん
(きくち・せいいちさん)秋田県木材産業協同組合連合会理事長。菊地合板木工(株)社長。集成材住宅部材の総合メーカーとして秋田県木材業界を引っ張るリードオフマン。

三位一体を推進力に、秋田の特徴生かした道ひらく

秋田県木材産業協同組合連合会(=秋田県木連)の昨年の総会で、歴史を塗り替える異変が起きた。役員改選でこれまで歴代、製材部門から選出されていた理事長職に、高度加工部門の菊地成一氏が就任したのである。

あれから1年、菊地理事長は「この1年で県木連のあるべき姿といったものがだいたい分かってきたし、多くの課題も浮かび上がってきた。具体的な事業は限られるが、業界内の問題点を探り、情報交換や問題解決への提案など、業界を元気づけることはできると思う」と話す。

菊地氏が代表取締役の会社は、五城目町に本社がある菊地合板木工(株)。創業以来60年、会社組織にしてから来年で50年になるという。創立当時、国有林からの最大の恩恵であった配材に無縁であったため、早くから張天などの2次加工を目指し、現在は集成造作材など集成材住宅部材の総合メーカーに成長した。

「まあ、たまたま加工業界から(理事長に)選ばれたのかもしれないが、別に製材部門でなくても当たり前といった時代になったのではなかろうか。ある意味では運命だろうし、自分に与えられた使命として全力投球するつもりだ」

「事業をやっている人間は、どうしても会社の利益を考えるが、県木連の仕事は得意抜きで人の役に立つと思い引き受けた。今、国内の木材需要の8割が外材であり、秋田杉のなかで私のように外材の状況が分かっている人間がかえってお役に立てるのではないかとも考えている」

「秋田県の林材業界の特徴は、合板、集成材、製材がそろっていることで、こんなにそろっている県は全国を見回してもほかにはない。この三位一体を強みにできないだろうか。なにか道が開けそうな気がしてならない。林材業界を取り巻く環境は厳しく、どうしても後ろ向きの発想、消極的な考えになりがちだが、合板、集成材、製材の三位一体を前向きにとらえ、たとえば原木の合理的な仕分けなどを考えれば、道は開けてくるのではなかろうか」と、情熱的に考えを披露した。

用語解説
張天(はりてん)

張柾天井板の略称。主にスギの柾目(まさめ)をスライサーで薄くはぎ取ったものを合板に張って仕上げたもの。柾目は、製材木取り法のひとつ。丸太から柾目板または柱などの角材を採材する方法。対する板目に比べて歩留りは悪いが、反りや狂いが小さく外観美があり化粧材として重用される。