2008年3月20日
【建築家・安藤忠雄氏】「木材業界の未来図」語る
「中国企業と提携、木造5階建て集合住宅を計画中」と語る安藤忠雄氏
世界が求める木材資源「あきらめてはいけない」と業界にエール
建築家の安藤忠雄氏このほど、都内で木材業界が主催した講演会の壇上、「木・水との関わりをもった未来都市像」のテーマで講演し木材業界の未来図を語った(主催=東京木材問屋協同組合、東京新木場木材商工協同組合、東京原木協同組合、東京銘木協同組合、東京木場製材協同組合、新木場振興(株))。
昨今、新たな日本の顔となる都市のイメージを示す「新東京計画2050」の活動が石原都知事のもとに進められている。日本が世界に誇れるこれからの東京のあり方がどのようなものか、本計画の主要メンバーでもある安藤氏が、環境(木と水の文化)との関わりを持った未来都市像を語った。
現在、安藤氏は東京港埋立地の中央防波堤の内側埋立地に「海の森」をつくり、ゴミの島を森に生まれ変わらせ、都心(浜離宮庭園―明治神宮外苑)に向かう「風の道」を形成する計画を進めている。これは、2016年のオリンピック招致活動の一環でもあり、昨年10月に募金活動を開始、市民が自分自身の手によって木を植え、森をつくっていくことの大切さを唱えている。
また「近年、鉄などの資源・資材が枯渇化するなか、アジア、特に中国の人口増加が著しい。これから中国でつくられる建築は、木造で3、4階建ての集合住宅にしなければならないだろう。そこで現在、木造5階建てを可能にして中国(企業)と提携する話を進めている」という。
「人は心にゆとりが欲しいとき、木を必要とする。木材業界もあきらめてはいけない。日本人の忍耐力や協調性、緻密さは、世界が評価している。『仕事がない』と嘆くよりも、『何ができるか』を問うことが求められる」と語った。