2008年2月25日
シリーズ「この人」小山英文氏 新産住拓社長:「損得よりも善悪を」の創業者精神引き継ぐ~天然乾燥の「森林認証の家」150棟生産へ~
「森林認証住宅の波を全国へ」と語る小山社長
熊本県・球磨川流域の地産地消ネットワークによる「森林認証の住まい」や、CASBEE(建築物の環境性能評価システム)などの先進的な取組みが評価され、このほど(財)日本住宅・木材技術センター創立30周年記念「住宅.木材振興表彰」で、住宅.木材振興奨励理事長賞を受賞した新産住拓(株)(本社、熊本県熊本市=小山英文社長)。
同社は平成17年7月に九州初、住宅会社では国内2番目にSGEC認証を取得。2年間の準備期間を経て、昨年10月から「森林認証の家」の本格発売を開始。人吉の天然乾燥ストックヤードには、すでに約4000立方メートルの森林認証材を確保しており、今年は年間150棟の生産を計画「認証材住宅」の拡大普及に取組んでいる。
18年4月に代表取締役社長に就任した小山英文氏は「基本的には、創業者・小山幸治現会長の“家づくりは損得よりも善悪を考える”という創業者精神を引き継いでいくのが私の責務と思っている。受注件数を増やすことより、全てのお客様に、いかに満足して貰える優良な家を提供してゆくかを第一に考えたい」と語る。
天然乾燥材へのこだわりと「地域材は地域で消費」を経営理念に、創業以来着実に業績を伸ばしている。「赤ちゃんを基準にした安心、安全な健康によい家をつくる」という新産イズムも、消費者の信頼に繋がり、昨年は未曾有の住宅着工減にもかかわらず、新産グループの受注は年間200棟(完工180棟)を達成した。
「これからも会社の理念や大切な部分は守り、残しながらも、会社の仕組みや、商品構成など時代に合わせ、変えるべき所は変えて行きたい」と小山社長。若い客層向けに新開発した「平屋の家」も好評で同社の15%のシェアを占めている。高級住宅中心から自然素材、節のある家造りや、若い設計士デザインの安くて良質な提案住宅などにもチャレンジしている。
熊本県は、国、県が連携しての全国初の森林認証取得、日本製紙や森林組合の取得など森林認証への取り組みが他県より一歩進んでいる。「森林の保全と利用を両立させる緑の循環・森林認証の考え方は新産住拓の理念や根幹の思想と同じだ」が口癖の小山会長とともに、この恵まれた熊本産地から森林認証住宅の波を、全国に広げてゆきたいと意欲を見せた。
▽小山英文(おやま・ひでふみ)平成2年中央大学理工学科卒業後、旭化成ホームズ(株)入社。北関東で2年間、住宅営業で地域トップの成績を残し退社。同年4月、新産住拓(株)に入社した。昭和41年生まれの41歳。