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2008年2月15日

【岐阜県】地域材、住宅テーマにパネルディスカッション「地域の木で住まいづくり」実践セミナー

岐阜県林政部県産材流通課は、最も関心の高い「4号建築物特例見直しの影響」と「製材工場の生き残り策」などのテーマに付いて西村勝美・木構造振興(株)専務が「建築基準法等の改正内容と今後の展望」、(株)トーセン・東泉清寿社長が「製材工場は生き残るために何が必要か」と題する講演と、パネルディスカッション「住宅分野への地域材供給対策」に講師の西村、東泉両氏に加え石田学・木匠塾塾長、倉地貞之・(有)倉地製材所社長が加わり富田守泰・岐阜県立森林文化アカデミー教授の司会をつとめた。

品質確認できる「JAS製品」採用増える―西村氏

西村氏の講演の要点は、4号建築物特例見直しの「時期」は未定だが、20年度に1支援ツールの検討と開発2全国的な講習会実施などーによってスムースに見直しが実施できるようにする。この中で確認審査時に提出しなければならない「伏図」、「軸組図」と「使用構造材料一覧表」がポイントになるとのこと。伏図の書ける建築士は少ないことからプレカット工場の役割が大きくなり、特に中小工務店や大工などプレカット工場に頼らざるを得なくなる。

使用構造材料一覧表に記入する材料は「柱、土台、梁桁、胴差、根太、母屋」が予想され品質はヤング率、含水率など必要。

しかし現状はJAS製品が20%以下と少なく、JAS製品以外は品質基準がバラバラの物が多く、品質確認をする建築主事、指定確認機関審査員はJASやAQ製品それに品質基準のある県、任意団体などの「認証品」や大手住宅メーカーの指定品などを優先的に認可せざるを得ない状況。つまり中小製材工場の製材品の多くはグレーディングマシンなど機械による強度や含水率表示と品質確認する検査制度が確立されていないため、主要構造材はJAS製品の採用が増えるとのこと。

シンプル経営と在庫、デリバティブで業績向上―東泉社長

関東最大の杉工場であるトーセンの東泉社長は、直営10工場と提携下請け5工場で年間原木消費量19万立方メートル、昨年売上37億円を挙げ「取引は全て現金、手形も発行していない。それでも取引してくれ」と営業マンがいなくても売れる品質と格付けが高くさらに在庫とデリバリ機能を持った「母船式木流システム」で業績を伸ばしている同社独自の経営について具体的に述べた。

生産効率とコスト削減の工場経営にするには、「シンプルが一番」だと指摘。端材を手間を掛け野地に挽くのでなく、金になるチップや乾燥ボイラー用の燃料にした方が採算は良く、またB品をA品に混ぜるのでなくB品として格付けした方が信用も高まりB品の客もできる、と述べた。

工場は廃業した工場跡を買い初期投資を少なくし、製材加工の動線は直線にすると、従業員一人一人の役割や責任が明確になり生産効率をあげることができるとのこと。  協力工場は同列の共同ではなく下請けの関係で、従業員もチームワーク、人材育成が物づくりには大事だ、と強調。母船式木流システムは、その様な関係で製材した粗挽き材をKD加工センターに集め、乾燥と加工、格付け、販売を行っている。

 

パネルディスカッションでは、両氏の講演を踏まえ地域材に求められる品質管理と安定供給や、工務店、プレカットと製材工場の連係などに付いて問題点が述べられた。