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2008年2月10日

シリーズ「この人」大槻忠男(おおつき・ただお): 天然木の博物館・木力館館長

木の家のすばらしさを伝える

「材木のPRが足りなかったと反省している。国産材に変わり外材が主流になった原因は価格だったと思う。しかし今では国産材価格は外材と変わらず、高くはない。エンドユーザーのムク木材離れも著しくてこちらから提案しないと新建材を使われる。材木屋はムクの材木を占いとだめだ」と話すのは埼玉県さいたま市で木力館(きりょくかん)を運営している館長の大槻忠男氏。

同館は大槻氏が営む材木小売業の(株)大忠を後継者に譲り、2年前に材木屋として集めたヒノキ、杉、モミ、ポプラなど秘蔵の材木を使って立ち上げた六角形の天然木の博物館である。エンドユーザーに木に興味を持ってもらうために本物の木の香りとぬくもりを体感できることや、材木に価格を表示することで、木材を身近なモノと感じてもらい、正しい情報を伝えるための情報発信基地として開設した。「国産材と外材では現時点で価格の違いはほとんどなく、逆に国産材の価格が安くなっている。また、近年は節を嫌がらなくなった。工務店は大手がやらないことを実行すべきだ」とし、「木材のプロとして地元材を中心とした国産材ムク材を使った在来工法の良さをエンドユーザーに提案していかないといけない」と大槻館長は語る。

また、「現在の住宅の平均寿命は約30年といわれるところまで落ちている。これは家の中身より価格を優先させた木造住宅を住宅産業などが推し進めた結果であり、一番大事な中身(構造体)をおろそかにしてきたためだ。そこには購入者である消費者の意識にも問題があり、また木の正しい知識を広める努力を怠った木材業界の責任もあるだろう」と話す。

大槻館長は大忠の創業者で、昭和30年から材木卸業を生業に、昭和48年から自ら「自然素材の家」づくりを目指し平成14年から埼玉県「100年の家づくりプラン」検討会議構成員になった。15年からは「さいたま県産木材住宅促進センター」の理事長としても活動中だ。自然素材を使った家づくり、特に県産材の普及に奔走する毎日である。