2007年8月25日
【林木育種センター九州育種場】
松枯れに強い松の効率的な「さし木技術」を開発
独立行政法人森林総合研究所・林木育種センター九州育種場(熊本県合志市、井田篤雄場長)はこのほど、福岡、佐賀県および九州大学との共同で、松枯れに強い松の効率的なさし木技術を開発した。この技術開発によってマツノザイセンチュウ抵抗性が高い苗木を低コストで確実に生産することが可能となり、松枯れに強い苗木の普及が期待される。
これまで九州地方では苗木にマツノザイセンチュウを人工接種し抵抗性の高いものを選別出荷しているが、この人工接種と選別には専門的な知識と多大な労力を必要とすることから生産コストが高くなっていた。
今回開発した技術は、マツノザイセンチュウを人工接種して選別した抵抗性が高い苗木を剪定(せんてい)し、萌芽(ほうが)枝を発生させ、これらをさし穂として用いることで、さし木発根率を70%以上に向上させるもの。
さし木は親の遺伝子をそのまま受け継ぐため、マツノザイセンチュウに高い抵抗性を持つ苗木を確実に生産することができる。また、さし穂として用いる萌芽枝は毎年大量に発生させることができ、抵抗性苗木を一度選別すれば、さし木をすることで抵抗性苗木の生産が繰り返し可能となり、生産コストを下げる。今後、林木育種センターと九州各県の関係機関を通じて、今回開発した技術の普及を積極的に図るとしている。