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2007年6月25日

注目度増す米景気の行方は~視点・論点~
拡大続く米景気に「不安の種」

世界的な景気回復が続いているが、そのリード役として依然影響力の大きい米経済の「不安の種」として再び住宅市場の弱さとインフレによる金利上昇が次第に鮮明化しており、金融市場が神経質になっている。18日には全米ホームビルダー協会(NAHB)が6月全米住宅市場指数を28と前月比2ポイント低下したと発表。これは住宅ローン金利上昇や返済遅延の増加により住宅企業の住宅市場悪化が続いており、91年2月以来の低水準になった。特に今後更なる金利上昇が続けば住宅市場はじめ企業部門の好調で堅調な個人消費にも影響すると心配している。

18日には住宅市場指数、19日は5月住宅着工数がそれぞれ発表されたが、これらは悪い数字が示された。住宅市場指数は91年2月以来の16年ぶりの前月比2ポイント減の28という低い水準。さらに5月住宅着工数は同2・1%減の147万4000戸と今年1月以来の減少。

米住宅市場は今年2、3月にかけ借り入れ金利が高い「サブプライム住宅ローン問題」が遅延増加やサブプライム住宅ローン企業の破たんで大きく表面化し、NY株式市場が暴落したのをはじめ世界的に大きく揺れたが、その後は企業の好業績や雇用改善などで、サブプライム住宅ローン問題は米景気にとって限定的な影響しか与えないとして、米景気は拡大し世界的にも景気が拡大してきた。

ところがインフレ懸念が徐々に頭をもたげており、最近では金利上昇が再び米住宅市場を悪化させるのではないかとの心配が出ている。ただ19日に同時に発表された5月住宅許可件数は予想を上回る3%増の150万戸に達し、「住宅の在庫調整は進んでおり安定化に向かっている」との住宅アナリストの指摘がある。

しかし米国だけでなく今回の世界的景気回復を後押ししている中国、インドなどやEUなどでも資源インフレと賃金上昇、それに格差拡大に食料品価格の上昇も加わり世界的な金利上昇が懸念材料として警戒されており、原油やその他の商品相場の今後の行方が注目されている。

そこで景気拡大が続いているからこそインフレ、金利上昇は起こるという強気派の意見がいつまで通るか。景気と金利のバランスがいつごろ崩れる時が来るのかが問題になりつつある。

(大山繁春記者)